【第2回】なぜGAIAのファイナンシャルアドバイザーが業界最高峰と言われるのか~コミッションベースではなくフィーベースを貫くこだわり

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写真左:同社代表の中桐氏 写真右:同社課長の平田氏

前記事はコチラ▶【第1回】なぜGAIAのファイナンシャルアドバイザーが業界最高峰と言われるのか~お客様の夢やビジョンの実現を目指す、そのための手段がファイナンシャルプランニングと金融商品

【全3回の目次】
第1回:お客様の夢やビジョンの実現を目指す、そのための手段がファイナンシャルプランニングと金融商品
第2回:コミッションベースではなくフィーベースを貫くこだわり
第3回:現況と今後の展望

実際にはどのような提案・サポートをしているのでしょうか。

〈事例1〉

平田氏:製造業の会社を譲渡された50 代の元オーナーに対するご提案でした。お客様自身はとても研究熱心な方で資産運用をご自身でも勉強している方でした。

 会社売却を通じて得た現金についてどのように運用を行っていくべきかというご相談でした。株式や債券、投資信託など様々な範囲で検討をされておりましたが、選択肢が無数にあるので、決め手に欠けていました。

 お客様が今後どのような余生を過ごしていきたいか、最終的に資産をどのようにされたいのか、といったライフプラン、資産運用に対するお考え、投資嗜好をお伺いさせていただく中で、近い将来に住み替えを検討している事がわかりました。

 そうした近い将来活用することが想定される資金については弊社のファンドラップをご提案させていただき、安定的に運用を行っていただきました。

 生涯活用が想定されない資産については新NISA なども一部絡めながら世界株式に投資いただきました。

 そして生涯を終えて使い切らなかった資産については、日本の研究開発力向上のために、奨学金の原資となればということで、そうした活動をしている非営利団体に寄付をされたいとの事でした。

 こうしてプランニングが決まり、現在、長期投資を行っていただいております。また一部は資産運用を楽しむ形で個別株式なども売買をされております。

〈事例2〉

 建設業の元オーナーで60代の男性です。弊社として10 年以上お付き合いのあるお客様であり、日本M&Aセンターで会社を売却された方でもございます。5億円の運用資産から毎年2千万円を生み出して生活資金としていきたいというニーズに基づいて運用を行っております。中心はファンドラップ、一部を株、債券と20%組み入れています。長期分散投資の重要性をご理解いただいているので、一喜一憂せず長く運用いただいております。

〈サポート〉

 譲渡オーナーのご家族で将来的に経済的な心配があるお子様達にも個別で訪問して譲渡資金の取り扱いであったり、ライフプランやマネープラン、社会情勢、資産運用の考え方など定期的にお会いしてサポートを行っております。

 個人や資産管理会社については、株式会社ネクストナビに出資しております青山財産ネットワークス様をはじめ各種専門家と連携をして、法人運営、不動産売買・管理、税金、財産承継などのサポートを行っています。

 またアドバイザーとして長期でお付き合いをさせていただくので、直接的な資産の話だけでなく多岐にわたる内容のご相談をいただきます。

 例えば、 
・家族間のコミュニケーションの橋渡し
・認知症や病気になってしまった際の生活体制を整えるお手伝い
・法人内で起こる各種問題をオーナー個人のサポート役として対応。具体的には先方社員と連携し取引先業者を探す協力や、法人内で起こる問題の専門家(士業等)への連携

などを過去に行ってきました。

 資産運用のプロとしてお客様に信頼いただくのは当たり前ですが、日常で起こる様々な悩みをまず一番最初に相談、解決のための交通整理を行う「ファーストコール」がかかる担当を心がけております。お客様の生活の一部に思っていただけるのは本当に弊社ならではだと思います。

素晴らしい活動だと思います。一方で目標やノルマはあるのでしょうか。

平田氏:会社ですので当然目標の数字はございます。ただ「フィーベース」なので、お客様を長く担当して資産をきちんと保全して預けていただけるほうが給与が上がる仕組みです。なので、売上ばかりを常に考えているわけではありません。頭の中では7割はお客様の資産の保全を考え、売上は3割程度です。

 お客様と長期的な関係を築くことが、新たな顧客紹介にも繋がっています。

「フィーベース」のビジネスモデルを実現されていますが、その成功要因は何でしょうか。

中桐氏:そもそも「コミッションベース」が良いとか「フィーベース」のほうが良い、ということではありません。例えば不動産業はコミッションベースで、物件の紹介手数料約3%が入ります。お客様は物件を紹介してもらい、実際に物件をみて納得して、その上で購入した際に不動産会社にはその手数料として3%払います。結構わかりやすいですよね。

 それでは資産運用はどうでしょうか。運用商品として投資信託を購入したとしても、値上がりをするには、長期投資をする必要があり、購入した時点ではお客様は何もベネフィットを得ていません。それにも関わらず、お客様はちょっとした商品説明を受けるだけで3%の手数料(コミッション)を払っており、おかしな慣習です。

 さらに「コミッションベース」というビジネスモデルにしてしまうと、担当アドバイザーが自身の成績のために、適当な予想に基づいてお客様に投資信託を頻繁に売買させることができてしまいます。それを是正するには、お客様のご資産が増えることがアドバイザーの利益につながるフィーベース(残高連動報酬)という形で利益相反にならない、コミッションに頼らない仕組みでビジネスをするというのが重要です。日本より20年先を行くと言われる欧米の金融業界では、フィーベースアドバイザーが主流です。

 日本では先日ネット専業証券大手2社が国内株式手数料の無料化を公表したように、金融商品の手数料の低廉化、無料化の流れが起きています。その流れで、だったらフィーベースのほうがいいだろうと言って実現できるほど、ビジネスモデルを変えるということは簡単ではありません。結局売上が下がった時に、会社として我慢ができなくなってしまって、又は株主の要求でコミッションベースに戻ってしまう会社も多いです。

 まずはやはり会社のトップが、きちんとコミットして「何がなんでもフィーベースでやるんだ」という堅い意思が重要です。

 そしてフィーベースのビジネスモデルでは、お客様と長く付き合っていただくことでお客様の残高を増やし、そこからフィーをいただくということが必要ですので、お客様に長くお付き合いしてもらえるような「仕組み」を社内で整備することも重要です。

 お客様の長期的なゴールや夢を引き出せない担当者がフィーベースで活動したところで、まず上手くいきません。通常、お客様の最初の期待値は「何か良い商品を教えてくれるのではないか」ということですが、担当アドバイザーはお客様に対し、そういった顕在化したニーズだけではなく、なぜ金融商品を求めているのか、その背景にある本人も気づいていないような潜在ニーズまでお聞きできなければなりません。そこからお客様のゴール、夢をお聞きした上で、実現に向けてきちんとしたポートフォリオを提案し、長期で持ってもらう、お客様と確かな信頼関係を築くことがフィーベース成功の根幹にあります。

コミッションベースに戻ることは本当にないのでしょうか。

中桐氏:私はボストンでMBAを取って2006年にGAIAを創業し、その後も毎年のように米国の金融リテール業界を視察していますが、結局お客様と利益相反のない仕組みの会社のほうが、どんどんお客様が増えていきますし、コミッションベースの会社にはほとんど資金が流入していきません。アメリカでは、ほぼフィーベースのアドバイザーしかお客様は信用しないということです。株主の観点からも、コミッションベースで商品を勧められて短期的に儲かって利益を得ることがあったとしても、そんな1年、2年のスパンではなくて、10年後、投資している会社の売上が何倍にもなるほうが嬉しいはずです。

  フィーベースで活動していく仕組み、環境を整えている弊社がコミッションベースに戻ることはありません。

続く▶【第3回】なぜGAIAのファイナンシャルアドバイザーが業界最高峰と言われるのか~現況と今後の展望