事例紹介

Case Study

後継者が病気のため、事業承継ができなくなってしまった!

ハウスクリーニング業 / 60代のオーナー社長

  • 承継プランニング
  • 財産コンサルティング

田中社長と出会ったのは、4年以上前でした

当社主催の“事業承継勉強会”に、お知り合いの紹介で参加されました。
当時、業績は好調、人材採用に課題は抱えていたものの、順調に成長をしていた企業のオーナー社長でした。

そのような方がなぜ勉強会に参加されたのか?
お話をしていくうちに、理由がわかってきました。
後継者として決めていた方が病気で入院しため、事業承継を一から見直さなければならないことになったが、なにから手をつけていいか迷っていました。

しかも、
それまでは事業承継の対策は万全に進めていたようです。
突然、描いていた承継シナリオが崩れてしまい、とても落胆されていました。

そのなかでの勉強会。
当初は、検討をはじめる意欲もひくく、なかなか気持ちが乗りません。
しかし、事業承継の全体像を理解するにつれ、頭が整理され、表情も明るくなってきました。改めてご心境をお聞きすると、「いくつかの選択肢のメリットデメリットが整理でき、第三者への選択という今まで一度も考えてもみなかった選択肢があることを知った。これは良い方法かもしれないと思った」
「そして、承継についてきちんと家内とも話ができるようになった。そのうえで幹部役員への承継と第三者承継を詳細に比較検討したい」と前向きに。

その後、
月1回のミーティングで、今後の会社成長と課題の整理、株価の再検討、幹部社員とのミーティング、M&A経験者とのミーティング、相続のシミュレーション、承継後のご自身と家族の生活の検討、を継続していきました。

半年間検討した結果、
社員承継は、幹部社員が62歳だったことで断念。
会社成長の課題であった人材採用が解決でき、経営理念が合い、社員と相性のあう経営者が確保できる可能性がある第三者承継(M&A)を進める決断をされました。もちろん、この結果はご家族(奥様)とも話し合って出した結論です。

第三者承継は、
納得できるお相手が見つかるまで積極的に行う。
意気込んでいたものの、なかなか気に入る相手が見つかりません。一年ほど経過した時に、大手の人材派遣会社が相手候補に挙がってきました。
その創業者との面談で、経営理念や社員への思いにおおいに共感でき、本件を進めることとなります。円滑にお話が進み無事に成約。

その後、
新しい経営者として、体育会系タイプの社長が派遣され、社員との相性はしっかりと合いました。さらに課題であった採用についても、今まで募集を出してもほとんど応募がなかったのに、大手グループになったので応募者が激増し、手帳が面談スケジュールでいっぱいに。

このような展開を見届けてから、引継ぎ業務を終え、田中社長は退任されました。

今は、
築き上げた財産をどのように後世と社会へ残すか。財産コンサルタントと相談しながら、資産管理会社も設立し、資産の保全と好きであった不動産投資を行ってます。
そして車好きの経営者仲間と遠出をしたり、後進のアドバイスなどで楽しんでいます。

後日、事業承継が成功したポイントをお聞きしました

「あの時、知人のすすめで参加した勉強会がよかった。今まで、良く分からない事業承継がみえて、まったく知らなかった承継方法も比較検討ができ、家内とも話し合えて、納得して決断できたこと」と現状にとても満足しておられました。